カテゴリ:セドナの奇跡( 1 )

セドナ 夜と朝

 セドナは、木がねじまがるほど強力なパワースポットだと聞いていたから、どんなにすごいところなのか、わくわくどきどきだった。

 サンフランシスコ経由でフェニックスからシャトルバスに乗り、着いたのは夜8時。星がよく見えるようにと、街灯を最低限に制限している町はもちろん、周りの風景は、何も見えない。
 お土産屋さんが軒を連ねるメインストリートの起点という立地が便利だろうと選んだホテルは、”The Y”と呼ばれる三叉路の高台に建っていた。タウンハウス形式の部屋にチェックインしてから、備え付けの懐中電灯を手に、敷地内のパブリックセンターに向かう。一段高みにある建物の前では、ベンチに囲まれて焚き火が燃えていた。夜、屋外で木が燃えるのを見るのは何年ぶりだろう。

 火に手をかざしながら、周りを見回す。漆黒の闇。あいにく何のパワーも感じない。でも、見上げればこぼれ落ちてきそうな星空。焚き火と星だけでも十分パワーをもらえそうだ。ひとしきりぐるぐる上下と360度を眺め回す。
a0165235_15573060.jpg
 そろそろ身体が冷えてきて、部屋に戻ろうとして、足元灯にぼんやり赤い岩のそばを通り過ぎようとして、…来た。あ、ここだ、と思った。みぞおちがふと重くなる。パワーが、来ている。足がはたりと止まる。改めて姿勢を正す。ものすごく有難い気持ちになる。自然と涙が流れる。

 実は成田を発つ直前、昔の仕事仲間と久しぶりにランチをしていて、ひょんな話から彼が明日目黒不動にお参りに行くことを知った。私がセドナに着く頃だから、あちらとこちらでパワー交信しましょう。唯物論者が聞いたら顔をしかめそうな、サイキックな会話を交わした。

 地図か読める女であるところの私は、ホテルの案内図とセドナの地図を脳裏に思い浮かべる。今、自分がちょうど西を向いていることを確認する。この場所から、カリフォルニアを越えて太平洋を隔てて、日本の方角だ。銚子沖から東京に入り、山手線の南西のほうの目黒を思い描く。
 セドナのパワーを、送る。

 翌朝7時過ぎに起きてカーテンを開けると、まだ日は射していなかった。山に囲まれて、日の出が遅いのだろうか。部屋からセンターへの歩道 に出た途端、息を飲んだ。
 赤いグラデーションの岩山が、朝陽に赤く照り輝いている。これがセドナか。ぴりりと澄んだ、元旦のような冷気の下で、改めてセドナに来訪の挨拶をする。身体全体が真っ白な繭で包まれるような、平穏で満ち足りた気持ちになる。
 セドナパワーが、私の存在すべてをまるごと包み込む。
a0165235_15592053.jpg

 昨夜パワーを送った赤岩の 脇に来て、西を振り返ると、意外にも平凡な緑の小山の稜線しか見えない。
 あとでわかったのだが、小山のすぐ向こうは、セドナ4大ボルテックスの一つ、エアポートメサが鎮座していたのだ。ホテルから徒歩でも30分で行けるそのパワースポットには、6日間の滞在中、結果的に3回足を運ぶことになった。


[PR]
by miltlumi | 2017-12-30 16:00 | セドナの奇跡 | Comments(0)