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遅ればせながらのメルカリデビュー

 基本的に時代の流れに疎い。流行りモノはすかさずキャッチ、どころか、胡散臭げな眼差しで遠巻きにするのが常で、世の中がそろそろ飽きてきた頃に、ようやく手を出す、というタイプである。

 というわけで、このたびも、「え、今頃?」と呆れられるのを覚悟で、告白しちゃうと、初体験しました、メルカリ出品。

 実年齢を棚に上げ、買ってしまったミニワンピ。試着して、鏡の精に何度尋ねても「アンタにはムリ」というつれない返事。仕方なく、20歳年下の友達にさしあげた。別の人が「メルカリなら高く売れただろうに」と言うので、「やり方がわからない」とビビったら、丁寧に教えてくれた。

 さしあげたワンピは取り戻すわけにいかないが、同様の死蔵品がけっこうある。リゾート気分のハワイで買ったはいいがニッポンの空の下では派手ハデのサマードレスに、今更ながらのボディコンワンピ。靴箱には、無理して履いてはマメを作り、それでも捨てられないピンヒールのパンプス。

 

メルカリサイトで、まずは予習をした。なんたってブランド物はわかりやすい。ハワイのローカルブランドじゃあ、話にならない。靴やバッグは「傷あり」でもちゃんと写真掲載すれば、納得ずくでお買い上げいただけるようだ。しかし、1,000円の値付けでは、手数料10%と宅急便代差し引いて、手取りは100円!? 写真を撮ったり発送したりする手間を考えたら、とてもペイしそうにない。

そういう観点で在庫を点検してみると、ハワイのドレスはとても売れそうにないし、ブランド物でも裾のよれは写真ではわかりにくく、後でクレームが来るリスク大。そう考えると、きっぱり捨てる覚悟ができる。

というわけで、出品スクリーニングで勝ち残ったワンピース2点、靴3点、ショルダーバッグにPCバッグ各1点。写真を撮ってUPして、セールストーク満載のコメント書いて、お値段その他を設定して、さて、結果は?

ビギナーズラック、というやつでしょうか。出品後5日で、なんと4点お買い上げ~♡ 

底の四隅が擦り切れているショルダーバッグ、ホントに大丈夫かしら、と不安いっぱいで送ったら「大満足です~」というお返事にほっとする。

「らくらくメルカリ便」ではなく「ゆうゆう」にしてください、とリクエストされ、変更方法を質問ボックスを検索しまくって、ようやく「PCからは設定できない」ことを発見。その間、購入者にアサッテな質問をしたことを謝ったら「いろいろわからない事ありますよね」と温かなお言葉。

 あり合わせのラッピングペーパーで包装してコンビニに持っていったら、セロテープがはがれてファミマのテープで応急処置。「梱包がへたくそでごめんなさい」とメッセージいれたら、「いえいえ、お心遣いありがとうございます!」

 不思議な気分である。

見ず知らずの人と、ニックネームと商品を通じて、一瞬つながるだけ。出品者も購入者も、お互いを評価しあうシステムなので、いちゃもんつけたり暴れたりするモンスターがいないのは、ある意味当然。

それでも、配慮の行き届いた言葉のやりとりに、ほっこりとした気分になる。

PCバッグの粗利はたったの550円。マンション地下のごみ置き場に直行するのに比べたら、出品と発送にかかる手間と時間はケタ違いに多い。でも、ポイントはそこじゃない。

私にはもう無用の長物が、他の人の手に渡ることによって、再び陽の目を見られる、モッタイナイ精神。それはそうだけど、それだけでもない。

私が気に入っていた物を、同じように気に入ってくれた人がいる。その人との、一度きり、刹那的なやりとりが、なんとなくあったかく、優しい気持ちを生み出してくれる。

○○様、気に入ってくれるかな、と思いながら、丁寧に箱詰めする。


by miltlumi | 2019-09-13 18:25 | 機嫌よく一人暮らし | Comments(0)
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