会社辞めて3年、ブログでマンモス理論(?)をぶち上げて2年3ヶ月、ついに干し肉生活、本格始動である。…などと大げさに言うほどのことでもないが、干し肉作りの中でも特にお気に入り、手作りパワーストーンネックレスを、友人のブティックの片隅に置いていただけることになったのだ。
北イタリアに移住して干し肉ならぬ、庭の無花果や木苺のジャム作りや葡萄畑の管理を楽しんでいる友人が、地元工房が作るおしゃれなレザーバッグを輸出して、東京にいる妹さんがお店を開いた。昨秋イタリアを訪れたとき、手遊びのネックレスを手土産代わりに差し上げたら、気に入ってくれて、お店の賑やかしに、ということになった。 これまではもっぱら自分用か親しい人へのギフト用だったから、売るとなるとさすがに緊張する。 ストーンのお店で、手当たり次第ではなく、きちんと完成品を想定して計画的に種類と数量を選ぶ。これまでは作っている途中でデザイン変更したりしていたが、わざわざEXCELに単価や石の直径や個数をインプットして、長さとコストの計算式を作る。いつもは適当に処理してしまう留め部分も、まだ見ぬお客様の肌を傷つけないよう細心の注意でワイヤーカット。1つ完成するごとに、着実に手際がよくなるのは、手仕事の面白さだ。 時折指先が滑って石が床に落ちると、あせって探しまくる。直径2㎜の水晶玉の単価は約3円。原価の一部だから、1粒だって無駄にできない(気分はすっかりファクトリー)。 面白いことに、落ちた石の探し方さえ段々習熟してくる。落ちた瞬間、慌てて動く代わりに止まるのだ。するとトーン、トン、トン、トントンッと、フローリングに落ちる音がして、その音の方向を探せばよい。鳥目がちの目でも、慣れれば2mmの透明石を、目敏く見つけられる。2日でこんなに上達するなんて。 ふと我に戻り、「床に落ちたビーズ探しが上手になって、イッタイ何の足しになるのか」という疑問が頭をもたげる。…でも次の瞬間、私は自答する。「ビーズを速く探せる」のだ。 アーティストの友人の影響で、一時コラージュ作りに凝っていた頃、超マンモス系の女友達に「それ作って何にするの?」と聞かれ、絶句したことを思い出す。 今日日いい歳した健康な大人が、資本主義システムに組み込まれる(知的)労働と関係ないコトに夢中になるなんざあ、というわけである。今度のネックレス作りは、一応コマーシャリズムに乗っかっているから、後ろ指を指される筋合いではない。 でも再び我に戻れば、ネックレス一つ1時間かけて作って得られる(いつ実現するかわからない)利益を考えたら、その時間をコンサル仕事した方がケタ違いに儲かる。 …だからね、そういう発想自体がマンモス狩りっていうの。干し肉は、儲けるためではなく、作るのが面白いから作るのだ。たまさかそれがマネタイズできれば御の字、なのだ。 などと言いながら、それでもつい、原価率を何%にしようか、なんてメーカー魂が蘇ったりして。 というわけで、浜田山方面にお越しの際は、ぜひ La Noce http://www.antonella2005.com/shopinfo.html に遊びにいらしてください。 エアデールテリアのつばきちゃん・すみれちゃんも待っています♪
by miltlumi
| 2012-04-25 21:12
| マンモスの干し肉
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