バリ旅行記-日本語ガイドによる詳細なヒンドゥー教の説明(下)

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 もっと驚いたことには、子供たちは学校が終わった後、ガムランやバリ舞踊、絵画の専門学校に通うということ。日本で言えば「お稽古事」に、伝統文化がしっかり組み込まれている。
 能や歌舞伎に笙・篳篥とまではいかなくとも、日本舞踊やお琴や尺八の教室に、どれだけの子供が通っているだろう。なぜピアノやフルートやバレエ、あるいはフラダンスばかりが人気なのだろう。
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 かくいう私も、目の動きや指の反りが独特なバリ舞踊に魅了され、日本に帰ったらレッスン教室を探してみよう、と思ってしまった。祖母から受け継いだ琴は、実家に置いたままになっているというのに。 
 「舞踊とかは、子供の頃から習わないとできないのかしら」
 自信なげに尋ねた私に、ガイドはきっぱりと言った。
 「いえ、できます。なんでもやろうと頑張れば、できます。努力すれば、できます」

 そして、さらにバリの底力を痛感させられたのは、私立の小学校では日本語や英語を教えているという話を聞いた時。
 「バリは観光でもってますから、言葉たいせつ。この島で生活するには、言葉を学ばないといけない。私も日本語3年習ってますが、まだまだ。東京、一度行ってみたい。憧れてます」
 観光疲れも手伝って、こちらがうとうとしているというのに、語尾に「っ」をつける特徴のあるインドネシア語訛りで歯切れよい日本語を、彼が次々しゃべり続けるのは、歩合制のガイドにとって日本語の実地訓練をするまたとないチャンスだから。
 バリに来た日本人観光客と友達になって、メールのやりとりもしているという。
 「日本語のいい勉強になるね」

 日本の小学校での英語教育をめぐって、語学を始めるのは早ければ早い方がいいという友人に、日本語もろくにできないうちに英語を教えるのはいかがなものか、と議論したことがある。英語をいつ始めるか、ではなく、英語と一緒に何を学ぶか、ということをお互い見落としていたのだ。
 バリの子供たちは、バリの宗教や文化をみっちり学ぶからこそ、外国語を(生活の手段として)抵抗なく受け入れつつも(日本を含む)西欧文化に盲従することなく、祭りの日には白いターバンを巻いて祖先を敬うことができるのか。

 愛想のいいガイドに、つい私のメールアドレスも教えようかと思いかけて、踏みとどまった。彼と異文化交流をするには、まだ私には日本の知識もバリの経験も少なすぎる。
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by miltlumi | 2011-02-04 17:10 | Vacation in Bali | Comments(0)
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