ブルーとピンク

 今日、すごくびっくりしたことがあった。
 書店の店先に、シリーズものの本が2冊並んで置いてあった。その題名が;
  「女の子が幸せになる子育て」  「男の子がやる気になる子育て」
あんまりびっくりして、実際に本を手に取ることもせずに出てきてしまったので、中身はおろか目次も見ていない。夫々の著者は別人で、「女の子~」が最初に出版されたあとで「男の子~」が出されたようなので、同時企画だったわけでもないらしい。だから、純粋に、この本の題名だけで想像を膨らませた、単なる直感的・偏見コメントだと思っていただきたい。
 さて、その偏見。これってまさか、女の子にやる気は必要ない、男の子は幸せを求めなくていい、ということではないと思うのだけれど。でもやはり、2冊が仲良く並んでいると、どうしても誤解してしまう。編集者が、男の子にとって一番大切なのは「やる気」(であって「幸せ」ではない?)と思っている? 「やる気のある」女の子を育てたいと思っているお父さんは、どちらの本を買うべきなの? 

 確かに私も、男=マンモス、女=パンパース&干し肉、などと強引な分類をしているが、これはあくまでDNAレベルの古典的習性を表象したに過ぎない。進化した我々21世紀人は、男性もパンパース(=子育て)するし、女性もマンモス狩りたい人は狩ればいい、という柔軟な姿勢で社会に臨むべきだ、と思っている。
 私が小学校に入学するとき、母は「高学年になるときっと子供っぽくなるから」という理由で、ランドセルは赤ではなく紺を選んだ。「それでいいわね?」と聞かれ、特になんとも思わずうなづいたが、入学してみると、クラスの中で黒でも赤でもないランドセルを背負っているのは私だけだった。ところが今や、黒赤ピンクブルーはもとより、ローズピンク、ピーチにターコイズ、マリンブルー、レモンイエロー等々、ユニクロのフリース(古いね)みたいなバリエーションがあふれている。ハーバーブルーは男女ともに人気が高いらしい。

 こういう世の中にあって、先のタイトルは、なんだか「男の赤ちゃんにはブルー、女の赤ちゃんにはピンク」的発想なのではないかと思う。せめて別々の場所に置いてあれば、ふたつセットで存在することの違和感を客に抱かせるリスクはないだろう。それとも、「やる気のある幸せな」子供を育てたい親に2冊まとめて買ってもらうための、書店側の大胆な手口なのだろうか。今度小売マーケティングの専門家に聞いてみよう。

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# by miltlumi | 2010-02-03 22:32 | 私は私・徒然なるまま | Comments(2)

Solution Provider

 この前、仕事のことでちょっと話が訊きたくなり、業界のインサイダーと思しき知り合い男性に「仕事の相談があるんだけど…」と声をかけて一緒にご飯を食べた。期待通り彼は業界の色々なことを知っており、とりとめもない私の話にちゃんとコメントしてくれた。とても気分が軽くなった私は、別れ際に最大限の感謝の気持ちを込めて「今日は私のよもやま話につきあってくれてありがとう」と言った。のだが。
 一瞬眉間にしわをよせた彼の一言、「…よもやま話?」 きゃっ ごめんなさいっっ 「貴重なアドバイスを下さり、ありがとうございました」って言わなきゃいけなかったのね。まずったなあ、と思いながら帰宅した翌朝、彼から「昨日アドバイスしたXXの件、この記事を参考にしてください」という追い打ちメールが。

 「話を聞かない男、地図が読めない女」を始め、もう方々で言い尽くされていることだが、男性は女性から相談を受けると、具体的な解決策を提示しなければ、という義務感にかられる、らしい。男は天性のSolution Providerである。インサイダー君は、私の「よもやま話」につきあったわけでは決してない。Solutionを提供したのである。URLのお土産付で。
 マンモス理論を敷衍してみるに、おそらくこういうことじゃないかと思う。つまり、男性の存在意義は、何かを「する」ことにある(子孫繁栄という究極の目的のため、彼は3秒の放出を「する」。そしてマンモスを「狩る」)。英語でいうと、”DO”。この”DO”と対局を成す概念が”BE”=私がここに「いる」、とか私は私「である」とか。だから、女性のだらだら話につきあって、ただその場に「いる」、そして適当に相槌を打つだけ、なんてなんてことは絶対にできない。”DO”の存在意義がないもの。

 NLP(Neuro Linguistic Programming)という一種のコミュニケーションスキルの中に、「メタモデル」と「ミルトンモデル」という概念がある。メタモデルとは、相手の曖昧な発言に対して具体的な質問をして、相手が本当に言いたいことを明確にするスキル。一方ミルトンモデルは、曖昧な言葉がけをすることによって、相手の望む体験(気持ち)に導くスキル。
「私、すごく困ってるんだ」
 →メタ対応「何に困ってるの? すごくってどのくらい困ってるの? どうして?」
 →ミルトン対応「そうなんだ。困ってるんだね~ 大変だね」
 相手が具体的なSolutionを求めている場合は、メタクエスチョンで徹底的に状況をClarifyして最適な解を提供することが喜ばれる。けれど、少なくとも女性がOff dutyの場面で「困ってるんだ」と言うときは大体の場合、ミルトン対応のほうを求めているのだ。

 年始の休み中、お節の肴に「メタ」と「ミルトン」の単語(だけ、男とか女とかSolutionとかは言わない)を披露したところ、高校1年の甥が膝を打った。「わかった!俺ミルトンしてたんだ。女子っていつも愚痴言いに来るんだけど、ミルトン返事してると勝手に『ありがとう!気分よくなったわ』って去ってくよ」と言った。
 彼は16歳にして男と女の機微をわきまえている。

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# by miltlumi | 2010-02-02 16:23 | マンモス系の生態 | Comments(0)

稲盛和夫氏のマンモス道

 稲盛和夫氏がJALのCEOに就任されたことが話題になっている。法的整理に追い詰められた巨艦を立て直すべく、報酬ゼロで重責を担われるその志は素晴らしいと思う。でも。ごめんなさい。私は、どうしても理解できない。なんで好き好んで(あるいはもしかしたら、好んでないかもしれないのに)あんなMission impossibleを引き受けるのか。世界的に功なり名を遂げ、(おそらく)余りある資産を手に入れ、そして何よりも77歳というご高齢で、どうして?
 この疑問を複数の男友達にぶつけたところ、「名声欲しさなんじゃないの?」という声もあれば、「世の中に対するご恩返しでしょう」という意見もあった。いずれにしても、私のように理解不能というコメントは皆無だった。
 でも。名声はとっくに獲得なさっているだろう。ご恩返しといったって、もう少し体力消耗の少ないやり方があるだろう。ではなぜ? 
偏狭な発想からは、どうしても「マンモス」DNAのなせる技、としか思えない。

 稲盛氏は、無名のベンチャーを立ち上げて以来数々の狩り場で活躍され、独自のノウハウを編み出し、多くのマンモスを倒してこられた。今や稲盛マンモスの分け前に与かっている人々((京セラやKDDIグループの従業員さん達)は10万人くらいいるのではないか。稲盛氏自身、もうマンモスなんて必要なはずがない(年をとると脂っこいものは食べたくなくなるし)。
でも、極めてしまった狩りのノウハウの集大成としてのJAL再生。そこにはもうマンモスはいないかもしれない。「これからの世の中、量じゃなくて質、大味なマンモスの肉よりジビエ」とかお客様から言われるかもしれない。でも、だからこそ、自分のこれまでのマンモス経験を全て投入して、未知の課題をクリアするのだっ 例え満身創痍になろうともっ 嗚呼、XY遺伝子の血沸き肉躍る瞬間!? (ごめんなさい、稲盛さん。そんな冗談でJAL再生ができるわけないことはわかってます。わからないけど)
 
 私の干し肉理論に共感してくれている友達からメールが届いた。マンモス系夫から、時の人が書いたものはさぞ面白かろうと稲盛氏執筆の本を手渡された。目次を見ると、「『前向きにマンモスを狩る心構え』『日々の努力がマンモスを射止める』『マンモスがいないときこそ筋トレをしろ』『より巨大なマンモスを求める生き方の極意』みたいな本で、『もう私は全然マンモス狩る気もないし興味もないもんねー』と思った」(メール原文のまま)そうだ。 
 のんびり干し肉干すことに本能的な喜びを見出す私達と、マンモス君達とは、絶対わかりあえない、と割り切ったほうがお互い幸せである。

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# by miltlumi | 2010-01-31 14:59 | マンモスの干し肉 | Comments(0)