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小泉今日子のひとこと

 全国的な人気を博した「あまちゃん」が終わってしまって、毎朝会社にいく元気をどこからもらえばよいのか…という声が上がっているらしい。私は毎日欠かさず見ていたわけではないが、たまに7時のニュースのあとなし崩し的に見たりすると、やっぱり小泉今日子と薬師丸ひろ子には釘づけになった。
 彼等は明らかに、電波ごしにさえ他人にびんびんと伝わるポジティブなエネルギーを持っている。あれが女優のオーラというものか。

 その中で、耳について離れない小泉今日子の台詞がある。9月14日放映、第144話の中。
  「だめじゃん」
 マネージャーの水口君が仕事を辞めたいと言い出したとき、コイズミがその理由を質す。「今の仕事が面白くないんです」という答えに、コイズミが放った一言。ひらがなにするとその迫力が全然伝わらないが、実際には、5文字のそれぞれに濁音を重ねたような、図太いだみ声で、「だ” ~め”じ”ゃぁん”っ」みたいな感じ。
 聞き流した人も多いかもしれない。でも、この一言が、「やってる仕事が面白く思えないようじゃあ、ハナシにならん、ダメじゃん」という根源的な真理を、もしかすると小泉今日子本人の信条を、如実に表しているようで、すごく印象に残ったのだ。
 
 仕事は面白いとか面黒いとか、好きとかキライとか、そういう問題じゃない。お金をいただいている以上、与えられたことをきっちりこなすのが(あるいは与えられたこと以上を先回りしてがんがん進めるのが)仕事である。しかし、通常の社会人が、まがりなりにも一日の中で起きているうちの半分以上の時間をあてがう対象が仕事である。ホントに全然面白くなかったら、やってられない。
 仕事そのものでなくても、一緒に働いている人が好きだとかオフィスの場所が気に入っているとか、何かしら面白みが見いだせなくては、「だめ」なのだ。
 最初は面白くなくても、仕事をするうちに面白い部分をみつけていく、そのプロセスが大切だ。それでも、どうしてもだめなら、水口君みたいに辞めるしかない。コイズミは、最初は水口君が辞めるのを引き留めようとしたが、彼の理由を聞いたとたんに、手の平を返した。「去る者は追わず」。潔い。

 プライベートな異業種交流会で、某銀行の方が「立場上あまり本音は言えませんが…」と自己紹介した。それなのに、異業種の人から銀行員のモチベーションについて尋ねられ、「仕事はつまらないが、プライドと給料で補って云々」とお答えになるのを聞いて、椅子からずり落ちそうになった。
 タテマエ発言でも、つまらん仕事してるって白状しちゃうんだ…。小泉今日子が聞いたら胸ぐらつかんで「だ” ~め”じ”ゃぁん”っ」と怒鳴りそうだ。半沢直樹のところに弟子入りしたほうがいいかもしれない。

 たかが仕事、されど仕事。通勤前に小泉今日子や薬師丸ひろ子からエネルギーもらって、つまらない仕事を頑張るのもいいけれど、やっぱり自ら面白がれるのが一番。
 今の仕事、面白いですか?
by miltlumi | 2013-10-11 11:32 | マンモス系の生態 | Comments(0)
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