コンサルタントの仕事では、一応コンサルタントらしく、概念を図にしてみたりする。 「田」の字のマス目の、まず横軸左が「できない」、右が「できる」、縦軸上が「意識していない」、下が「意識している」。基本的な学習のステップは、①左上「できないことを意識していない」→②左下「できないことを意識している」→③右下「意識してできる」→④右上「意識しなくてもできる」。
できないことを意識していないうちは、学習するにもしようがない。学習の第一歩は、できないことを意識すること(「無知の知」というやつですね)。そうすれば、意識してやろうとするようになって、できるようになる。これをさらに続けていけば、やがてそれが習慣化して、わざわざ意識しなくても自然にできるようになる。 「ですから皆さん、今の実習で、自分ができないことを意識できましたね。明日からはそれを意識して、できるようにしていきましょう」と明るい声を出して、本日の研修、めでたく終了。以上、大本営発表、終わり。 日々の戦い最前線に佇んでいる私が、そんなきれいごとでとっととステップアップするわけがない。唯一の特技は、少なくとも「意識する」のが得意なこと。しかしこれはかえって曲者で、気づかなかったらよかったのに…ということまで気づいてしまう(「知らぬが仏」の逆ですね)。 できないことを一旦意識してしまったら、再び無意識に押し戻すことはできない(これが人間の哀しいところ)。かといってすんなりできるようにもならず、②の段階で、うごうごと足踏みをするばかりなのである。 先日、友達が「この歳になると、やりたくないことはやりたくないのよねぇ」とつぶやいた。そうそうそうそう、そうなのよ。ホント、人生短いんだから、やりたくないことやってるヒマはない。 で、思った。②から③に行けないのは、根性や能力が足りないのではなく、「できない」と思っていることを、本当は単に「やりたくない」のではないかと。そもそも、最初のゴール設定(今はできないけど、できるようになりたいと思っていること)が間違っているのだ。そして優しく自分に問いかけてみる。 「そのできないことって、本当にやりたいこと? やりたくない部分があるんじゃない?」 すると、臆病な私が顔を出して、おずおずと「やりたくない」パートを白状し始める。 「じゃあ、その部分は除いて、『本当にやりたい』のに今はなぜかできないことだけに絞ろうよ」 やりたくないことまで背負わされて不機嫌になっていた私が、ほっとしたように「じゃあとりあえず」と重い腰を上げる。 これが、みるとるみ流セルフコーチング。自分で自分に尋ねることに慣れていない人は、お声がけください。質問役を引き受けさせていただきます。
by miltlumi
| 2012-01-19 23:44
| マンモス系の生態
|
Comments(0)
|
カテゴリ
マンモスの干し肉 マンモス系の生態 私は私・徒然なるまま 機嫌よく一人暮らし アインシュタインの言葉 忘れられない言葉 サラリーマンの生活 慣れてない男たち フォトアルバム 父の記憶 Vacation in Hawaii ! Vacation in Bali 初秋のヨーロッパ Vacation in Hanoi Seoul Trip Ubud in 2013 Ubud in 2014 イレウス奮闘記 NY after 8 years リーダーシップ論 みるとるみ版・映画評 セドナの奇跡 スリランカ♡アーユルヴェーダ三昧2018 バルセロナの1月 以前の記事
2024年 02月 2023年 11月 2023年 10月 2023年 08月 2023年 07月 2023年 06月 2023年 05月 2023年 04月 2023年 01月 2022年 12月 more... メモ帳
最新のトラックバック
検索
タグ
男と女
思い出
言葉
しあわせ
干し肉
ウブド
モチベーション
一人暮らし
腸閉塞
バリ
マンモス
イレウス管
体験記
コロナ陽性
アインシュタイン
村上春樹
断捨離
アーユルヴェーダ
うちさぽ東京
金融業界
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||