久しぶりに友人に会った。前回とても盛り上がって楽しかったのに、その後ナシのつぶてで、ちょっと心配していた。何か彼を傷つけること言っちゃったかしら。それともあの時の話題をブログに書いたのがいけなかったかしら。そんな不安をよそに、再会した彼は「いやあ、よかったよかった」と満面の笑み。そして驚愕の告白。
なんと、私に「一体どのツラ下げて会えるか」と、半年間逡巡していたというのだ。早い話、彼は今日日のマンモス狩り系男性の「ニッポン株式会社」の掟を破りまくって好き勝手していたツケが回って「肩たたき」にあった。就職活動の結果、幸いさらに好き勝手ができる理想的な職(大学教授である)を得て4月に着任、晴れて私にメールが出せたというわけ。 「決まるまではさあ、『みるとるみ』の『milt』までメルアド打とうとすると手が震えて、『合わせる顔がない…』って思っちゃったよ。オレもタダのマンモス男だと気づいて、我ながら驚いた」 彼とは、実はあの「超」マンモス男である。肩書・出世をかなぐり捨てて彼女に走り、あくせく働く「並」のマンモス男たちを尻目に人生エンジョイしてた。その彼でさえ、失職の危機にあっては世間に身を晒すことを躊躇するなんて。恐るべし、マンモスDNA。 しかも、相手は私ですよ、ワタシ。マンモス狩りの熾烈な争いに参戦し、狩り場から脱落した男性をピンヒールの踵で容赦なく踏みにじるバリバリのマンモス女とか、あるいは男性の存在意義を社会的地位と年収で測り、でっかいマンモス捕ってくるのをひたすら待つ「カワイイ」女とか、そういう種族ならともかく。私なんて、大企業からとっとと身を引いて、資本主義社会の第一線から一抜けしてヒマな時間を謳歌している世捨て人(?)なのに。 彼にとっては、種族関係なく、もっと言えば男女も関係なく、手負い傷が癒えぬうちは誰にも会えなかった。マンモスDNAの根は深い。 けれど、思えばこの手の「雲隠れ」には何度も遭遇している。昔の彼は(私の側に)何の理由もなく「ちょっと会えない」と言い放ち、数ヶ月姿を隠すことが何度かあった。その時期は彼の仕事がうまく行っていなかった頃に重なる。普通の男友達でさえ、最近連絡ないなあ、と思っていると実は…というケースが散見される。 女性の場合、「今は会いたくないの」っていうのは、実は「会いたい」の裏返しだったりする。ところがこと男性に関する限り、会いたくないときは本当に会いたくないのだ。象が人知れず死に場所に行く、の一歩手前。死んだふり。そういうときは、そっとしておくしかない。マンモスDNAはナイーブだ。 別れ際、彼は言った。 「○○さんも、よかったら特別講義してよ。んで人気出たら客員教授にしてあげるよ」 マンモス肉のお裾分けにもぬかりない。マンモスDNAは寛大だ。
by miltlumi
| 2011-04-28 09:37
| マンモス系の生態
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