男性が働くことのモチベーションは、女性とは全く別のところにある。ある男性による目うろこ発言。
「男はどーんと住宅ローンを借りるもんだ、と社長から言われて、オレ1億円借りちゃったもんね」 かくして、働くモチベーション(のかなりの部分)がこのローン返済、ということになる。信じられない。特定のモチベーションひとつで25年や35年働けるなんて。 単なる義務(あるいは束縛)という見方もあるが、阿呆な上司や生意気な部下に挟まれ、毎朝「会社行きたくない」と思う自分の素直な気持ちに鞭打って、満員電車に飛び乗る根性の源泉となっていることは事実であろう。それが、家族を文字通り自分の庇護下に置く「家」であることは、まさしく男性のマンモスDNAをくすぐる絶妙な設定である。 だから、世の奥様方に申し上げたい。住宅ローンはできるだけ長く持っておくこと。夫が男の甲斐性を感じる数少ない証拠なのだから。賢い奥様は、こつこつとへそくりを貯めては「繰上返済」というこまっしゃくれたことをやるが、上述の基本ルールに照らすと、これは男の顔に思いっきり泥を塗る失礼な行為である。繰上返済をやるならダンナの当たり馬券か何かでやるべきである。そうすれば彼はさらに「男を上げる」ことになる。 ご参考までに、私は誠に合理的な人間で、銀行に金利を払うことがキライだったから、ダンナ名義のローンをせっせと繰上返済した。オトコの非合理なモチベーションを全く理解しなかったせいで、今やシングルアゲインである。 さらにすごいのは、男性が独立したとき。彼らは自分で事業を始める前、何はさておきまずオフィスを賃借する。私のまわりで独立する人の多くは「なんとかコンサル」みたいな仕事なので、別に大仰な設備投資が必要なわけではない。もちろんいきなり事務職員を何人も雇うわけでもない。PCと電話があれば十分なんだから、合理的に考えれば、まずはSOHOでしょ。クライアントが何社つくかわからないのだから、固定費はできるだけ抑えた方がいいのに。 常々不思議に思っていたのだが、これまた目うろこ発言(上述の男性とは別の人)。 「だって、うちにいる場所がない」 え”… 専業主婦と2人のお子様とともに大田区の大型マンションに在住の彼。まあ確かに、大いなるモチベーションの源とはいえ、3LDK程度だと「男の城」はリビングルームのAVラックとかベッドルームの片隅のチェストの上とかしかなかろう。そんな場所ではメールチェックもままならず、必然的にダイニングテーブルやリビングソファ、すなわち「公共の場」を侵食することになる。しかしそこも、朝食を摂る子供の不審げな視線や、わざとらしくぶつかってくる掃除機に身の縮む思いをするのだ、きっと。 かくして男性起業家は、せっせと住宅ローンを払いつつ、「自分だけの城」のための賃料まで支払う。なんだか働き蜂みたい、と思うのは女性の偏見か。彼らにとっては、モチベーションは2倍!?
by miltlumi
| 2010-07-11 09:31
| マンモス系の生態
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