両手両足アタマのてっぺん

 GW、女性ばかり5人を拙宅に招いた。全員が揃ったちょうどその時、私の携帯が鳴った。
 「今日何してんの?ヒマならメシでも食わない?」近くに住む男友達からだった。
 「今うちで女6人でパーティー中だけど、来る?」 予想されたことだが、答えはNo thank you。集まったメンバーに話すと、「あら、来ればいいのに」 …来られるもんならね、というP.S.が見え隠れする。男6人に女1人の飲み会というのは珍しくない。なのに逆はほとんど遭遇した試しがない(専業主婦が集うニコタマあたりのテニスクラブ、男コーチを囲んだ平日ランチ、なんていうのはどうか知らないが)。

 両手両足アタマのてっぺんにも花、なんて一度やってみてえよお、とほざく輩に限って、いざとなると怖じ気づく。なぜか。最初に思ったのは、男はCompetitiveだということ。狩りは、獲物が逃げるから、あるいは横恋慕せんとする敵がいるから面白いのであって、上野動物園よろしくシマウマたちが優雅にバケツから草を食む檻の中にアナタ一人でさあどうぞ、と言われても興醒めだろう(あるいは我々が獲物と認知されていないだけか)。
 しかし、宴もたけなわとなるにつれ、そんな複雑な理由でないことに気づいた。ただ単に会話についていけないのだ、絶対。女は男よりコミュニケーション能力が勝っているのは脳生理学で実証済みだが、アルコールが入ると女性はほとんどワープもしくは幽体離脱モードに入る。ノリの同じメンバーだと(今回がまさにそうだった)、誰もそれを不思議にも思わない。話題は話題を呼び、瞬時に1万光年を越え、言葉が肉体を離れて中空を自由に飛び回り、誰が何を言ってんだかワケわからなくなって、6人いれば確実に1テーブル2議題が同時進行でころがっていく。例えば、レスビアンの話からMBAに到達するのに3分かからなかったりする。その実、全員が全ての話題をほぼフォローしている。

 かたや男性は論理的な生き物。三段論法とまでは言わなくても、一定の法則に従って議論が展開されないと居心地が悪い。しかも彼らはCompetitiveな生き物なので、相手が幽体離脱状態とはいえ、他人のロジックについていけないなんてブライドが許さない。頑張って話題をリードしようと足掻いてみるが、5秒後には全然別の(でも女性にとっては極めてナチュラルな流れに基づいた)次の話題に場をさらわれること請け合い。呆然とテーブルを見つめて自らの落ちこぼれぶりに唇を噛む。ましてや、本来自分のほうが追いかける立場にあるはずの、ボクの五体を飾るはずだった当の花々(?)による衆人環視。立場の逆転に耐えきれるはずがない。

 かくして7人目が登場しないパーティーは、ブログではとても公にできないような(って、放送中にモザイクが入るようなのじゃなく、殿方はお聞きにならぬがシアワセであらう、という武士の情け的な)話題で盛り上がり、シャンパン2本とワイン3本半にペリエ2本でお開きとなった。
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by miltlumi | 2010-05-04 20:27 | マンモスの干し肉 | Comments(0)
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