生まれて初めて肉親以外の男性からプレゼントをもらったのは、小学校6年生のとき。隣の組の中村君から、京都のお土産と言ってもらった赤い絞りの花柄の小箱。今も文房具の小物入れとして使っている。今見ると決して私の趣味ではない、なんてことない和風の小箱は、あのときのノスタルジーともに、一生私の手元から消えることはないだろう。
しかし。月日は流れ、女性は成長する。繊細に、複雑に。 日本人男性とつきあっている北欧の女性が激怒した。彼女の誕生日が近付いたある日、彼が言った。「このカードを渡すから、好きなもの何でも買ってきなさい」 え、太っ腹なイイ男じゃん、と思ったアナタ、国際恋愛はできません。彼女は、バラ1本でもいいから、アナタがワタシのために選んだプレゼントが欲しかったのです。どっかの雑誌じゃないけど、「大切なのはお金じゃなくて」愛情なんです でも、もしかするとこれって日本男児の甲斐性? 日本人女性とつきあっている日本人男性は、彼女の誕生日の直後に、「これ買いました」という写メールとともに送られた請求金額をそのまま振り込んだ。ちなみに、その金額は6ケタ(日本円)半ばである。 でもでも、異なる例もある。ちょっと背伸びな金額の指輪なんぞをおねだりできる程度に、遠慮のない間柄になった彼女(日本人)が、ちょっと冗談めかしてやはり6ケタの商品を彼(日本人)におねだりしたところ「キミは自分で買えるだろう」と言われた。彼女は内心「死ね」と思った。別に彼女が彼より給料の高い職業についているわけではない。 翻ってラテン男性。海外生活の長い日本人の彼女に、毎年ニッポンのブランドのジュエリーを贈るという。1年目はネックレス。2年目はネックレスとお揃いのピアス。多分3年目はさらにお揃いのリングだろう。 「賢者の贈物」を例に引くまでもなく、プレゼントはあくまで「相手を想う心」の現れである。金額の多寡ではない。しかしながら、やはり年相応の相場感並びに分別やウィットが付加されてこそ「大人」と言えるだろう。繰り返すが、女性は繊細かつ複雑なのだ。 最もハイエンドなのは、インターナショナルに活躍する日本男性のこの発言。 「本命の彼女じゃなくて、恋人未満の場合は、それなりのブランドでも遊びっぽいカジュアルなデザインを選ぶ。まさかこれがそんな値段するなんて思えないやつ。彼女がもらったとき、しゃれてるな、と思っても負担には思わないように。でも後で店でチェックしたとき『えっこんなに』って改めて驚く。ふふふ」 この技の意味を理解することのできる日本男性は、人口の0.00002%くらいだろうか。その前に本命彼女への贈物の選び方を学ぶのが先決か。
by miltlumi
| 2010-04-06 22:14
| マンモス系の生態
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